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2014
12/23
ブラックジョーク的2015年未来予想
そろそろ経済誌や総合誌の2015年の予想が出揃う頃です。古くはベルリンの壁、最近ではロシアのクリミア半島やウクライナ東部への侵攻など、驚きを持って迎えられた事件の多くは、事前に予想されたものではありませんでした。誰でも予想できるものは、予想の価値はない。そこで、ブラックジョークの方程式的な誰も予想をしていない、トンデモ予想を発表します。

サウジアラビアはISISやシーア派や王権争いで体制が動乱して原油価格が再上昇

ますは、最初の因子であるISIS(Islamic State of Iraq and Levant、自称イスラム国)について。
ISISの建国(テロ活動)の土台はサラフィー主義だとされ、これは欧米列強の植民地支配以前の正当なスンニ派が支配するあるべき姿を取り戻す。ムハンマド(マホメット)の死後にその精神を受け継いだ正当な後継者をカリフ(khalīfa)と呼び、日本語訳ではムハンマドの後継者、代理人となります。

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ブルジュドバイと呼ばれていた、このドバイを代表する世界一の高層ビルはドバイショックにより、同じUAEのアブダビ首長国に救済されて、Burj Khalifa(ブルジュハリファ)と命名されました。Burjはアラビア語の塔という意味で、ムハンバドの後継者の塔という意味になり、イスラム社会の正当なトップに関わる微妙な問題となります。

ISIL、国家樹立を宣言 「カリフ」を自称、イスラム反発へ
ISISも独自にカリフによる建国を宣言しており、誰がムハンマドの正当な後継人であるか、紛争が絶えない中東にまた新たな火種となるのは言うまでもありません。

大きな矛盾を抱えているのが、サウジアラビアです。聖地であるメッカを国内に有しており、他のイスラム系諸国に比べて厳格なイスラム法が適用されています。例えば、マレーシアやインドネシアは外国人はイスラム社会を意識せず、旅行を楽しめる。UAEやカタールなどでは、ホテル内では飲酒を楽しめるが、公共の場では外国人であっても、飲酒は許されず、イスラム法の遵守が要求される。サウジアラビアに至っては、旅行目的ではイスラム教徒ではない日本人は渡航すら許されません。もちろん、メッカにも立ち寄れません。イスラム社会の正当な後継人として、イスラム社会の中心を自負しています。
サウジアラビアはal-mamlakah al-ʿarabīyah al-suʿūdīyahの略称であり、サウード家によるアラビアの王国と日本語に翻訳できます。このように、サウード家(サウジ家)の支配するアラビア社会であり、カリフ(ムハンバドの後継人)としての正当性は無いと言うのが、第三者による客観的評価です。

サウジアラビアはスンニ派の中心国として、シーア派の中深刻であるイランと対立関係にあります。
バーレーン危機にサウジが怯える理由
2011年に経済的にサウジと関係性の深い隣国のバーレーンで大規模な反政府騒乱が発生しており、少数のスンニ派の王族(ここでもKhalifaを自称している点にも注目)が多数のシーア派の国民を支配している矛盾が、騒乱の火種です。最終的にはサウジが介入してデモを鎮圧した形になりました。サウジの国内にも生命線である油田地帯の東部を中心にシーア派の住民おり、この飛び火を懸念していたようです。

先述の通り、イランとサウジは対立関係にありますが、ISIS対策を契機にアメリカとイランの関係は修復傾向にあり、表向きではないにしても、シーア派を叩いていたISISを資金的にサウジがバックアップしており、アメリカとの関係性に歪みが生じています。アメリカはシェール革命のお陰で実質的に中東の石油依存がゼロとなり、アメリカの民主主義の価値観にそぐわない専制主義のサウジ王家に頭を下げて関係性を維持する必然性が落ちています。

ここで、大いなる矛盾は、ムハンマドの正当な後継者を自称するISISにとって、田舎の一諸侯にすぎないサウジ家が聖地メッカを支配しているのは、許せないのではないか?

聖地メッカを巡礼するイスラム系外国人、あるいは出稼ぎをするイスラム系外国人に対して、横暴な対応が目立っており、潜在的なサウジへの反感を持っている現実があります。
家政婦の国外出稼ぎ制限へ、サウジでの死刑執行受け 2013年01月28日 20:01

また前述の国内のシーア派に加えて、サウジ国内には王権継承争い、専制体制による国民の不満、隠された貧困問題など、体制動乱の火薬庫と言える状況です。
2012/12/17(月曜) 22:14 サウジアラビアの貧困拡大

サウジアラビア空軍の主力戦闘機は米国から供与されたF-15S(SaudiのSであり専用に開発された機体)、陸軍は同じ米国から供与されたM1A2S(これもSaudiのS)戦車が主力となっています。このように安全保障で米国に依存しており、イランと関わるアメリカのサウジ離れと、後述の原油価格の急落は、専制体制維持の崩壊を呼ぶ危険があります。

二番目の因子は逆オイルショックとも言える原油価格の急落です。直接的には専制政治を維持する国民へのバラマキの財政的裏付けを失います。
サウジアラビア必死のバラマキ政策  老害で腐臭がただよう国 2011年02月24日
更に問題なのは、この逆オイルショックの要因が、アメリカのシェール産業潰しによる、石油安の我慢大会だという通説です。
米シェール油に価格戦争宣言、OPEC総会でサウジ石油相 2014年 11月 29日
これは、前述の通りサウジの安全保障と専制体制維持の裏付けであったアメリカとの離反のもう一つの要因にもなります。
更に深刻な事態があります。アメリカとサウジがオイル価格の我慢大会をしているのは、事実ではない可能性もありますが、それよりも重大なのは、周辺国にとってはそれが事実か風説かは問題にならない。イスラム社会の産油国はサウジアラビアだけではない、単純な事実を見逃しています。アルジェリアやイラクやクウェートやUAE、そしてもともと対立関係にあったイラン。これらの諸国からは、サウジが原油の減産に応じず、石油価格暴落を演じているように見えます。もともとkhalīfaの正当性や横暴な対応でISISや周辺国の怒りを呼んでいたが、これが爆発するという懸念です。イランのサウジへの武力侵攻など正面戦争はないとしても、メッカには不満を持つ周辺国からも巡礼者を集めており、テロや破壊工作や、国内の専制政治への反抗勢力への干渉など、騒乱の可能性は高まるばかりです。

悲観論ばかりになってしまいましたが、2015年の年末にはアホなブログがありましたとさ。と笑い話で終わるように願っています。

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