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2014
10/23
テスラモーターズとテラモーターズ 電気自動車の両極端の戦略
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日産から鳴り物入りで発売した、電気自動車の量販モデル「リーフ」。しかし、セールスは順調とは言えません。本体価格は3,292,920円(優遇策は別途)と国産高級車の価格でありながら、航続距離はJC08モードで228km。実質は150km程度。夏場のエアコンや渋滞を考えると、ロングドライブは無理と諦めた方が良いでしょう。ガソリンが10リットルしか入らないコンパクトカーの水準です。

高い。長距離走れないのが、電気自動車の欠点です。これを克服しない限り売れません。
長距離走るには搭載バッテリ量を増やす。リーフもバッテリを三倍積めばロングドライブも楽しめますが、価格は500万円を超えて、バッテリーが車内を占領して狭くて詰めないコンパクトカーとなり、更に売れなくなるでしょう。

しかし、イーロンマスク氏率いる、テスラモーターズは野心的なイノベーションでこの問題を克服しました。テスラ驚異のテクノロジー?いや、日本人では思いつかないコロンブスの卵のような発想です。

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長距離走るには不可避の高い狭い。それならば、高い狭いが当たり前のスーパーカーにしてしまえ!
テスラモーターズの初代モデルのテスラロードスターは価格は98,000ドル。ポルシェやフェラーリーのスーパーカーと価格帯も動力性能も拮抗しています。バッテリー供給が不安定で、テスラモーターズもベンチャーであり、自動車の大量生産は不可能です。たくさん作ってたくさん売る必要のない、スーパーカーを選んだのは英断です。

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二台目モデルとして投入したのはモデルS。日本国内価格は823~1081万円。4ドアハイパフォーマンスセダンであり、BMWの7シリーズ、メルセデスのSシリーズのハイパフォーマンスモデルが想定市場です。航続距離はリーフのほぼ倍の440km。4人でのロングドライブにも対応しており、実用性はかなり高まっています。テスラモーターズの生産体制も、バッテリーの供給もコストダウンと性能も進化しており、外車の高級ハイパフォーマンスセダンと同程度の「お求めやすさ」を実現しています。高い狭いのうち、狭いは克服しており、あとは高いだけです。ただし、高級感や動力性能は外車の高性能車相当であり、カローラよりは高いですが、性能と満足感を考えれば、妥当かもしれません。

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テスラモーターズはアメリカ市場を拠点とした会社ですが、ディカプリオの愛車がトヨタのプリウスであったように、セレブが贅沢な自己主張として、高価なエコカーを持つ事がステータスシンボルとなっており、高くてエコでカッコいいモデルSは、この市場にジャストミートです。

長距離走れない電気自動車の欠点をバッテリーをたくさん積む事で克服して、高い狭いを段階的に克服しています。まだまだ生産体制には制約があり、高級セダンのニッチな市場を押さえるだけで精一杯でしょう。

リーフは値段も広さもフツーのコンパクトカーを目指したが、長距離走れない。満足感に比較して高いと、セールスは失敗です。これに対してテスラモーターズのモデルS売り上げを順調に延ばしています。
更に重要なのは、スーパーカー、高級ハイパフォーマンスセダンから販売を始めた事で、ダサいリーフとは異なり、抜群のブランドイメージを獲得しています。このブランド力は今後のテスラの躍進を支える最大の財産となるでしょう。子育て全開のタントのように日本市場では例外はありますが、中高価格帯の自動車は趣味性の高い商品であり、ブランド力の構築は必須です。高級セダン市場では、米国のレクサスを除いて、全世界で日本車はドイツ車に駆逐されているように、トヨタがカイゼンにカイゼンを重ねても得られなかったのが、ブランド力。

新興企業のテスラはトヨタ以上レクサス以上の高級ブランドを確立

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テスラモーターズのこれからの戦略として、パナソニック、テスラモーターズのギガファクトリー参画で米に電池セル生産会社設立のように、弱点であった生産体制を拡充して、バッテリーの性能アップと価格低下もあり、小型セダンやコンパクトカーのような「お求めやすい」市場へと降りてくるでしょう。日本で幅広く売れているVWのゴルフシリーズやBMWの3、5シリーズ、メルセデスのCシリーズは300万円〜500万円のレンジであり、現在のリーフの価格帯にも接近してきます。航続距離500kmのテスラモデルC(私が命名した仮称です)を300万円で売り出したら、トヨタも日産もお手上げです。

このように、テスラは軽自動車と低価格コンパクトカーを除く、日本車のエコカー市場を壊滅させる破壊力を持っています。最終的にはモデルK(軽自動車)を150万円で売り出して、ダイハツもスズキもジ・エンドかもしれません。

このテスラモーターズと真逆の戦略を進んでいるのが、テラモーターズです。パクリではありません。

テラモーターズ公式サイト
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大きく高価なスーパーカーからのテスラではなく、小さな電動ビジネスバイクやシニアカーから事業を始めています。シンボルマークはどことなくテスラモーターズが連想されます。(笑)

フツーの車ではなく、決まったルートを走りロングツーリングとは無縁の小型バイクやビジネスバイクから事業を始めており、長距離走れないという弱点を回避しています。

海外事業は更に挑戦的です。
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フィリピン向けEV三輪タクシー、モーターショーに出展
航続距離は100kmと短いが、もともと庶民の短距離の足となるトゥクトゥクのような三輪タクシーの代替であり、車体は簡易、軽量であり、電気自動車の距離が短い、狭い、価格が高いの弱点を回避しようとしています。

リスクの高い新規所業しかもいきなりの海外所業であり、成功する確率は高いとは言えないかもしれません。しかし、もし採用されれば、テスラモーターズとは別の市場で、電気自動車の常識を変えるでしょう。

フツーの自動車を電気自動車にしようとして失敗した日産リーフとは異なり、ベンチャー企業はイノベーションを起こします。役員室は別名慰労老人ホームと言いたいような、意思決定を遅らせる年寄りだらけの日本の大企業は、時代に置いておかれるかもしれません。

p.s.
読者の方から貴重なご指摘があったので、補足。

日産リーフは失敗と断言してしまいましたが、客観的な販売台数のデータは
http://ev.gogo.gs/news/detail/1405409762/

2014年5月までのデータで、日産リーフは電気自動車では、世界最大数の売り上げ実績があります。売れていないと断言するのには客観性がありませんでした。
ただし、最大台数の北米市場ではリーフが12736台、テスラが7300台とベンチャーのテスラが急進しています。

日本国内のセールスではリーフは補助金と自治体などの官需あってのもので、個人が選ぶ自動車としては、積極的に選びにくいでしょう。補助金が適応されても、200万円代後半の価格であり、ロングドライブができないセカンドカーには出せない金額です。
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