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2013
12/17
日本の防衛戦略 敵国の「勝利条件」を過酷にせよ
1217読売

17日に決定された防衛大綱によると、本州から戦車を撤退させ、総数も700両余りから300両あまりへと、大幅に減少させる。代替として、新規に配備されるのは機動戦闘車であり、中期防衛計画中に99両が配備される見込みです。大胆な戦略の変更と戦車のリストラです。

日本の防衛力に対する大きな誤解として、日本の平和を守っていたのは平和憲法、自衛隊は再軍備と軍国主義だと言うものがあります。実際は自衛隊が設立する前の1952年に日本は外国に侵略され、国民の命と国土を奪われました。日本は平和憲法のお陰で、戦後に戦争をしていないというのは捏造された歴史です。

これに比べれば小さな誤解ではありますが、日本は四方を海に囲まれていて、戦車なんて必要ない。戦車が必要になる局面は、航空戦力と海上戦力が殲滅した後であり、それは日本の降伏と同義である戦車無用論です。

自衛隊に求められる機能は一体何でしょうか?逆説的になりますが、自衛官の精鋭と装備が全く必要とされない。無駄使いで、演習場とゴジラ映画でしか活躍できないのが、自衛隊の究極の目標です。

言い換えると、敵国の「勝利条件」を過酷にするのが自衛隊です。

自衛隊の設立は1954年であり、それまでは朝日新聞や平和団体の理想の通りの非武装の軍隊を持たない国でした。非武装で無抵抗であったので、1952年の韓国による竹島侵攻を許し、国民の人命と国土が奪われました。非武装は平和の道ではなく、戦争と侵略を生む、無責任な状態です。非武装では、竹島を侵略した韓国のように、軽武装あるいは少数のテロ組織でも、安易に侵略を許してしまいます。

勝利条件 = 侵略すれば自動的に勝利

防衛力は予算の制約を受けています。最小限度の予算で戦争を抑止するのが、最善の自衛隊です。四方を海に囲まれているので、航空自衛隊と海上自衛隊に優先的に予算をおいて、陸上自衛隊は大幅縮小、戦車を廃止、重火砲も廃止して、装甲車と兵員だけにすると仮定します。現行の予算でも、最新鋭のF-35Aを大量導入でき、イージス艦や空母まで装備できるかもしれません。

しかし、勝利条件を考えてみると.......

日本国内に特殊部隊を潜伏させて、各地のレーダーサイトや航空自衛隊の基地の破壊工作をする。世界最強の戦闘機であっても、離陸前は脆弱であり、爆弾テロやロケット弾などで無力化できます。民間の貨物船や漁船に偽装して、係留中の護衛艦にロケット弾などで奇襲するかもしれません。全機破壊、撃沈せずとも、レーダーなどの脆弱な電装品を破壊すれば、一時的に無力化する事は不可能では無いでしょう。そして、サイバー攻撃の進歩もあり、指揮管制機能を一時的に無力化して、これらの攻撃を支援するかもしれません。

混乱下に、民間の自動車運搬船(車両が自走して陸揚げが可能なLOLO船)に偽装して、東京都心に戦車や装甲車が上陸して、政府中枢施設を掌握する。

勝利条件 自衛隊を一時的に混乱させ、そのスキに民間船に偽装した陸上戦力を上陸

これまでのシナリオは絵空事であり、現実化は困難です。しかし、敵対勢力にもしかしたら侵略がうまく行くかもしれないという期待が、無謀な挑戦を呼ぶ動機となります。

しかし、現実には陸上自衛隊が存在しており、都心部に機動戦闘車が100両がその機動性で急展開される事が予想されるならば、これを殲滅するために300両の戦車など、重装備の大機甲部隊を上陸させる必要があり、これは、大型の揚陸艦と護衛する軍艦や航空部隊が必要になります。

陸上戦力の存在意義は、無謀な短期的侵略の期待を奪い、大規模部隊による正面攻撃の要求です。侵略が困難化します。

勝利条件 大規模部隊の正面攻撃に勝利する

このようにして、敵対勢力の勝利条件を過酷にして、侵略の動機を奪います。

自衛隊の任務は専守防衛であり、他国への軍事侵攻を想定する米軍などとは必要条件が異なります。

米軍は強固な敵陣を打ち破る強力な矛を要求します。自衛隊にとっても、強力な戦闘機やイージス艦は「矛」としての能力がありますが、これだけが最優先なのではありません。必要なのは、戦力の冗長性です。

基本的に侵略するのが前提ならば、戦力はヤジリとなる強力な部隊が最優先になります。自衛隊は、前述の通り戦争に勝利するのではなく、侵略の動機を奪う勝利条件の過酷化が本望です。

相手を攻めにくくする、Aを倒してもBが出てくる。Cの目を盗んでもDが出てくる。これが、戦力の冗長性です。矛としては、機動戦闘車よりも戦車の方が遥かに強力です。戦車は数が限られ、展開にも時間がかかります。そこで鬼(戦車)の留守を狙って、侵略するのが正解です。しかし、高い機動性と迅速な展開力で、機動戦闘車が現れると、橋頭堡を築く前に抑止されてしまいます。

自衛隊が誇る最も自衛隊らしい装備があります。

Type_12_Surface-to-Ship_Missile.jpg

12式地対艦誘導弾です。

世界有数(世界二位?)の海上戦力を持つ海上自衛隊ですが、作戦海域は非常に広く、サイバー攻撃や破壊工作や陽動作戦で、鬼の留守を狙われるかもしれません。この穴を埋めるのが、車両により神出鬼没に展開できる地対艦ミサイルです。山間部に秘匿した車両からミサイルを発射して、地形を回避して洋上の目標の攻撃が可能です。洋上の護衛艦の目を盗んでも、思わぬ伏兵から狙われるかもしれません。

11式短距離地対空誘導弾もまた、同様に車両より移動と展開が容易な地対空ミサイルであり、戦力の冗長性を狙った装備です。

米軍は世界最強の軍隊ではありますが、基本戦略は他国を攻める矛が最優先であり、戦力の冗長性を狙った、このような装備は自衛隊に比べると不十分です。自衛隊は同盟関係から米軍と共通の装備を導入する機会が多いですが、敵国の勝利条件を過酷にする自衛隊の要求に見合った、独自開発の装備も重要でしょう。

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Comment
 
高性能ですが、わずか6セットでは・・・
個人的にはもう少し性能を落としても数を揃えた方が賢いと判断します。
 
確かにこれに限った話ではないですが、87式自走高射機関砲やロングボウアパッチなど、陸上自衛隊を中心にお話にならないほど数が足りない装備がありますね。

装備の調達価格もそうですが、扱う人の人件費も高いという事情があり、同じ人員ならば少しでも高性能を、という事情もありそうです。

これからは、装備の必要スペックを、調達性と省力化も優先すべきかもしれません。人件費が高くロボット工学が進んだ日本ほど無人機の導入に向いている国はありませんが、現実は自衛隊の中でも世界の趨勢に最も取り残された分野の一つでしょう。また、装備を汎用化共通化して運用を合理化する、同時にハイテク化して必要人数を減らす努力も必要だと思います。
 
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